悟天とトランクスは即ちデジタルネイティブの象徴

金融日記に面白いエントリがあった。
金融日記:ドラゴンボールにおける戦闘力のハイパー・インフレーションとスーパー・クリエイティブ・クラスの出現


ちょっと長いけど是非読んでみて欲しい。
この方は、ときに経済素人には難しい話題を書くことが多いけど、たまにこういう取っ付き易い例で世の中を解り易く解説してくれる。
これにちょっと便乗してみる。


上記エントリを要約すると、ドラゴンボールの世界で描かれる戦闘力のハイパーインフレ(敵を倒す毎に新たなより強い敵が際限なく現れ、主人公らの戦闘力はその度に大幅に増大していくもの)は、科学技術や世界のマネー量、一個人が持つ影響力などという姿で現実世界に起こっている、というものだ。


ここでは、悟空とベジータの息子、悟天とトランクスに焦点を当ててみる。
金融日記には以下の記述がある。

フリーザの後にはセルとか魔人ブゥとかが出てきて、戦闘力は数百億、数千億のオーダーに突入していき(スカウターを誰も使わなくなったので全て推計値)、サイヤ人と地球人の混血児である孫悟空の子供が10歳そこそこでそんな戦闘力をあっさり超えてしまう。

これも正に、これから起こりうる事象であると言ってよい。いや、既に一部では起きているようだ。
悟空は少年期から数々のライバル達との戦闘で強くなり、死ぬ思いをして超サイヤ人となった。その過程を知っている息子悟飯も、同じように死ぬような修行の果てに超サイヤ人となった。ベジータも似たようなものだ。
しかし、悟飯とトランクスは違う。
平和な世に生まれたトランクスは、物心付く頃から父の自身を激しく鍛える姿を見て育ち、その厳格で強い父への強烈な憧れから超サイヤ人となった。そんなトランクスとの親交から、悟天もまた超サイヤ人となる。二人とも超サイヤ人になることが大変だということを知らない。生まれた時から超サイヤ人がそこにいることが当たり前だったのだ。
彼らにとって「超サイヤ人になる」ということは、腕立て伏せが100回できるようになるとか、50mを7秒台で走れるようになるとか、その程度の感覚だったのかもしれない。


彼らは、いわゆるデジタルネイティブと呼ばれる世代の象徴と言っていい。
物心が付いた時から、家にPCがあり、携帯電話があり、世界中が繋がっている世代のことだ。
わからないことがあったらネットで調べること、いつどこにいても携帯電話で連絡がとれることが当たり前の世代だ。
彼らは誰に教わるでもなくPCと携帯電話を自由に操る(らしい)。
YouTubeで自身の好きな動画を拾ってきて見ることはもちろん運動会や自分のライブビデオを自分で編集してYouTubeに投稿する、iTuneで音楽を購入しiPodに編集する、Amazon楽天等でショッピングをする、無修正の動画に好きなだけアクセスできる、このようなことが蛇口をひねって水を出すがごとく、既に当たり前のことなのだ。
中にはブログやTwitterなどで、大人顔負けの主張をする者、自分より上の年代と積極的に交わろうとする者もいる。


この世代が大学を卒業してそろそろ世の中に出てこようかという世代にあたる。
何の皮肉か、日本ではゆとり世代と揶揄されてきた世代だ。
しかし、このデジタルネイティブ世代は、これまでの後天的にPCや携帯電話を習得してきた世代とは異なる。
果たして彼らはどのようなものを世界に生み出していくのであろうか。
ワクワクする期待と危惧が入り混じるw
以下のニュースが最も端的にわかりやすい事例だろう。(まだ使った事ないが)
media pub:過熱する「チャットルーレット」、2月には3000万人が利用したとか


ゆとり世代と言って舐めてると足元すくわれるよ、大人諸氏w
これらの代とうまく交わって、新しいものを作っていきたいね。


いやしかし・・・鳥山明・・・神。。
いや、多分本人そんなこと考えて描いてたわけじゃないだろうけどw


じゃ。