体制維新――大阪都
- 作者: 橋下 徹,堺屋 太一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 新書
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大阪ダブル選挙開票日前に読み終えようと思いきや、はるか過ぎ去ってしまいました。
まぁ市長も知事も、維新の会から立ったので、橋下氏の掲げる「大阪都構想」に向かっていくわけですね。
全部が全ての人に対して良い方向に働くということは無いでしょうが、これはちょっとワクワクしますよ。
政治についての本を読んだのは、多分初めてだと思います。
この本を手に取ったのは(例によってちきりんさんの)こちらのエントリからでした。
「TPP」より 「11月27日」 - Chikirinの日記
この本は六章立て(って言うの?)の構成になっています。
第一章 堺屋太一氏の時代論評。
第二章 堺屋太一氏と橋下徹氏の対談
第三〜五章 橋下徹氏の大阪都構想
第六章 二人の対談で締め
第一章が凄かったです。
「歴史を学び、それを元に未来について考える」ってこういうことなんだー。
そう思いました。
堺屋太一氏の著書、読んだことないけど興味湧きますね。
これは政治の世界のみならず、日々考える意義があることかも。
まぁ後はちきりんの書評に任せるとして。
もう一つ、印象的だったこと。
橋下氏の唱える「改革」の意味について。
「話し合いで決着なんてムリ。最後は権力闘争。」
こう気持ちいいくらいハッキリ唱える政治家っているんですね。
政治家として、日本人として、大阪人として。思いの実現、そのための「大阪都構想」。
この構想の実現の為には、現行の法規制をいくつも変えなければならない。
大阪市長選後、記者からの「既存政党との協議が上手く行かなかったらどうするのか。」との問に間髪入れずにこう答えたのが印象的でした。
「国会議員を擁立します。」
なるほど。
現行の民主主義という制度の中で権力を奪取する。
時代に合わない既存の体制を変えるためには、既得権を持たない外部の力で以て新しい体制を作るしかない。
彼の発言は色々と物議を醸すし、賛否両論あるけれど(マスコミに歪曲されてる部分もあるんだろうなー)強い決意を感じますね。
維新の会が「権力闘争」に勝利し、大阪は「都構想」に向かう。
国も、大阪という一大都市の民意を無視することはできないでしょう。
地方分権、果ては道州制への一歩となるか。
時代の変化、体制の変化が見られるかもしれません。
今からでも遅くないので、読んでみると面白いと思いますよ。
参考までにこちらも。
今、私たちが読むべき本 - Chikirinの日記
ところで。
大阪市長退職の挨拶の映像を一瞬テレビで見たのですが(youtubeになかった。。)、橋下氏の見たこともないくらい晴れやかな表情が印象的でしたね。
「皆さんは、優良会社の従業員であります。」
選挙に勝っても見せたことない、晴れやかな表情。
一仕事終える、というのはああいうことなのかなー、と。
いつか、そういう思いができたらいいなぁ。
(そして彼はまた闘いに向かうんだね。。)
じゃ。