飛べない鳥

遂にJAL会社更生法の摘要を申請、法的整理による再建に向けて歩みだした。


確か年明け前には前原国交相が、「自主再建」を進める方針を強く打ち出していた記憶があるが、
結局法的整理となり、株式は紙切れと化し、今後多くの社員がリストラの憂き目に合うこととなった。


参考:Chikirinの日記/JALの自主再建で得する人達
   Chikirinの日記/JALが潰れる理由&潰れない理由


これからの日本経済にもしかしたら多大な影響を及ぼすかもしれない。
(まだそれほど大きな影響は見えていないが。。)


大企業が破綻するということは、もはや珍しいことでは無くなったという感があるが、
JALに限って言えば、上記のリンクの記事にある通り
半官半民の政治色の濃い体質と地方議員の利権に関わる航空行政に依る部分も大きい。
そういった意味では、行政が支援するのも当然といえば当然であり、
また、航空行政の改革、業界の再編を余儀なくされる、今がターニングポイントでもある。
(遅すぎる感は否めず。。)


一番不憫なのは、自らの仕事に真摯に向き合ってきた社員らだ。
彼らに対する経営陣の責任は重い。
これから社員の1/3のリストラが待ち受ける。
同情するしかない。。



稲盛和夫氏がCEOに就任した。
京セラ、KDDIを創業し、一代で知らぬ者の無い大企業に育て上げた。
経営者、起業家にとってはまさに生ける伝説と言える。
だが、大量生産大量消費で物的豊かさが向上した時代の京セラ、通信網拡散時代のKDDI
時代の追い風を受けて走ってきたこの経営の神様は、
翳りゆく航空業界のかつての雄を、如何にして再建させるのだろうか。


畑違いの業界で、今度は難しいんじゃないかと思いつつ、
期待せずにはいられない。


膨らみ過ぎて飛ぶことを忘れた「日本の翼」が、再び大空に舞う日が来るのだろうか。
稲森氏、航空行政、企業再生支援機構
これから向こう三年、各々がどのような施策をとり、航空業界はどのような変貌を遂げるのか。
この一大経済ドラマをじっくりと見ていきたい。