政治家の質は、その国の民度を表す(上) 〜普天間問題に見る国民の意識〜

過ぎしGW、鳩山さんが普天間飛行場沖縄県内移転を正式に表明しましたね。世間は黄金週間でしたが、沖縄県民、そして政府関係者はブルーどころかブラックウィークだったのでは(そしてこれはまだまだ続きそう。。)。まぁブラッディにならなくてよかったですね(苦笑)。


予想し得る結論ではあった。海外移設がかなり難しい状況にあって、誰もが納得し得る決着を見ることは非常に難しくなった。日米同盟を鑑みたときに(つまり、日本の安全保障政策を優先したときに)どこかにしわ寄せが行く。結果、沖縄に落ち着くのが一番妥当なのかなぁ、と、素人視点かつ客観的(部外者的)視点で観るとやっぱりそう思ってしまう。


しかし、当然ながら非難轟々だった。選挙前に「最低でも県外」と公言した鳩山民主党党首の言葉に、沖縄県民がどれだけの希望を抱いたことだろう。それは、基地を知らないオレらには、雲の上の話とは言わないがなかなか慮ることは難しい。


「勉強すればするほど、抑止力のための海兵隊は沖縄に必要だとわかった」という発言に批判が集中しているけれど、こういうことは当然あることだろうな、と思う。首相の携わるテーマは1つや2つじゃない。それを叩いてるマスコミは一体どれだけこのことがわかっているのだろうか。確かに野党時代の発言が甘かったのは事実だろう。しかし、議論や試算だけでなく、実際に動いて初めて分かることもある。高速道路無料化や子ども手当の財源は無駄を省けば捻出出来る、といった選挙前の主張も、景気の悪化も相まってか、事業仕分けをやってなお多額の国債(つまり将来の国民への借金)を発行する結果となってしまった。


これは、鳩山首相民主党のみが悪いのではない。長い間続いた自民党政権の弊害として、政権担当能力を持つ党が他にいなかったことが大きな要因だ。つまり、その根源は(事実上)一党独裁を選択してきた我々国民にあると言い換えてもいい。今、その膿を出している途中、若しくは、新たな政権担当能力を持つ政党の育成中だと思えば、また見方も違ってこよう。今は過渡期だ。一度思いっきり右(社会主義的思想=友愛社会)に振れて、そこから成長戦略、小さな政府へとバランスをとっていけばいい。また政変も起きるかもしれない。それも良しだ。(いや、寧ろ必要かもw)


『一国の政治はしょせん、その国の国民の民度以上に出るものではない。』
参考:【政党や政治家に頼り過ぎる国民】問題なのは選挙民の水準と意識(ゲンダイネット)


これまでの自民政治にNoを突きつけ、民主党への期待から起こった政権交代。半年も立つともう見切りをつけたような世論がまかり通り、マスコミは政権批判しかしない。本来なら、自分達が選んだ政権を応援するべきじゃなかろうか。理論的な批判や苦言を呈するのはいい。だが、「足を引っ張る」という行為は、少なからず天に向かって唾を吐いてるということを知るべきだ。国民が賢くならないと、選挙のための政治、人気取りの選挙が繰り返されることになる。(参院選に立候補しといてロンドン目指しますとか、舐めてるととられても仕方ない。しかも比例からだと。爆弾だね。)


この国の政治を考えることは、自分達の将来を考える事だ。政治家以上に勉強する必要はないだろうけど、それを放棄して批判ばかりするのは、やっぱりちょっと違うよね。勿論、違う道を歩む選択肢もあるけどw


『ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country.』
あなたの祖国があなたに何をしてくれるかを問うのではなく、あなたが祖国に何ができるかを問うてください。
by John F Kennedy


じゃ。