「Enjoyしよう」

「頑張って。」
「頑張ります。」
「頑張ろー。」


うーん。。


「頑張る」って言葉、あんまり好きじゃないんだよねー。
口にするたびに、耳にするたびに、なんか違うなーと(超個人的に)感じます。
でもよく口にするのは、それが便利な言葉であり、かつ、相手に意図を伝えやすいから。
結局、言葉は自分の考えを相手に理解してもらう道具だからね。
自分の好きな言葉を使ってみても、相手に伝わらなかったり、ましてや誤解されては元も子もなし。。
(僕の中での同じような言葉に「お疲れ様です。」という『挨拶』があります。。)


「頑張る」って、ツラいイメージがあるじゃない。
歯を食いしばって、キツイことに耐えて、みたいな。
イヤだけど仕方ないから、みたいな。
どちらかといえば受動的な。


でも、仕事も運動も(大学以上の)勉強も、最初はみんな好きで始めたり好きで選んだもののはず。
それをツラいものとして乗り越える、って、イメージだけだとしてももったいないなーって。
だから、「楽しもう」って、「楽しむための努力」をしようって、一時期からずっと考えてきた。


それは、自分に対してだけじゃなくて。
誰かを励ますとき、何か大事なことや勝負事を前にしているとき、ときには追い込まれてるとき、「頑張って」ではなく「楽しんで」と声を掛けてきた。
ある程度親しい仲の人、自分の考え方をなんとなく分かってくれてる人にだけだけど。
自分の意図が伝わらないこともあったらだろうし、ときには反発を招いたこともあったし、オレが口にする度に呆れる人もいたようだ。
「こんな苦しい状況で楽しめるものか。」
「勝負事なのに、楽しもうとかわけわからん。」と。


それでも、大学のチームを引退後、後輩が何度か、オレが言い続けてきたことをmixiの日記なんかに書いてることがあって。
何かを残すことが出来たのかな、と、ちょっぴり嬉しくなったり。
まぁそれが彼らにプラスとなったのかカセとなったのかはわからんがね。。



村上龍は小説『69(シックスティナイン)』のあとがきでこう述べている。

楽しく生きるためにはエネルギーがいる。
戦いである。


2010W杯日本代表岡田武史監督も自身の哲学についてこう述べている。

1つは「Enjoy」と言っています。「楽しむ」ということなのですが、英語で言っているのは日本語で「楽しむ」と言っても何かピンとこないからです。

 日本代表選手になるくらいの奴は子どものころ、「俺にボールよこせ」「俺にボールよこせ」とお山の大将です。プロだろうが日本代表だろうがW杯だろうが、そのサッカーを始めた時の喜びやボールを触る楽しみを絶対忘れてはいけないということです。

 大人になってくると、「今、ちょっとボールいらない」とだんだんなってきます。なぜか? 「プレッシャーが強いし、ミスをしそうだ」ということで守りに入っているからです。そうしてうまくなった選手を今まで見たことありません。相手を恐れておどおどプレーしたり、ミスを恐れて腰の引けたプレーをしたりする姿は絶対見たくない。
「みんながピッチの上で目を輝かせてプレーする姿を見たい」ということです。

参考)Business Media 誠/岡田武史氏が語る、日本代表監督の仕事とは


確かに、必死で走ってる人に「楽しんで」と言っても、なんだかなぁ。。



「楽しむためには気持ちに余裕が必要」っていう人もいるけど、それもなんか違うかなーって。
今この瞬間を「楽しい」と感じるんじゃなくて、ハマってる状態、熱中している状態、いわゆるゾーンとかフローとかって言われる状態って、脳が気持ち良い、楽しい状態だと思うんですよね。


この状態に行くための、楽しむための努力。うん。
キャッチボール出来ない人が野球やってもつまんないし、言葉がわからないのに専門的な勉強してもつまんないもんね。



学生時代の友人や昔からブログ読んでくれてる人には、何度か言ったり書いたりしたような同じネタではあるけれど。。
最近久々に思い起こすことがあったので、おさらい。


楽しめるようになるとまた、パフォーマンスも加速する。
今年も、経験したことないこと、大変なこと、ツラいこと、沢山あるだろうけど、Enjoyしていきましょう。


じゃ。


69 sixty nine (文春文庫)

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