政治はエンタメだと思っていたけれど

政治の世界を、政局を、面白おかしく見ていた時期がオレにもありました。

(1)誰がどんな職について何しようと大して変わらないから。
(2)政治はエンタメだと思ってたから。

(1)の条件を満たした上で、(2)を見たとき、やはり自民党の「劇場型政治」と揶揄された政局はそれなりに面白かった。
民主党への政権交代もドラマチックに見ることもできたし、小沢氏と検察との闘争も面白かった。
山崎豊子高杉良(この人はあんま好きじゃない)の描くドロドロとした魑魅魍魎の世界をリアルな目から観察・妄想することは、まさに「現実は小説より奇なり」を地で行く贅沢なエンタメだと思っていたものだ。


しかし、今の政局をそうやって見るには、あまりにブラックであまりにシュールすぎる。
淡々と続く日常ではない。
被災して家族と家と仕事を失った人々、そして今なお目に見えぬ放射性物質による汚染に怯えてながら、どうにもできずに暮らす人々がいる。
エネルギー政策如何で国民の生活が変わり、国の行く末、世界の中での日本のポジションが変わる可能性を孕む。
こんな状況の中で、山崎豊子が描く私欲にまみれた下卑た権力者そのままの姿の政治家たちが、今の日本の舵取りをしているのだろうか。。


今の状況では、前述の(1)の条件を満たさない。
変化を恐れず、真に国を憂うリーダーなら、もしくはそういう集団であれば、もっと何かやりようがあったはずではないだろうか。
それとも、「政治はその国の民意を映す鏡」の言葉通り、我々にも責任があるのだろうか。
あまりに政治に無頓着で己から何もしようとしないそのツケなのだろうか。
だったら我々は何をしたらいい?


確かに、自分がもし総理なら何ができたろうと、それを思うと頭が重いけれど。。


3・11以降、枝野官房長官がようやく床に着くことができた辺りからだろうか。
もはやどこを切り取っても茶番でしかない。
こんな時期に政局に明け暮れてる人達だ。次の総理なんか誰がなっても同じだろう(僅かに何かあるかもと個人的に思ってしまうのは小沢氏のみだがまぁムリだろう)。
松本龍氏の態度もヒドイといえばヒドイが、過剰反応といえば過剰とも思う。
(やっぱ新しい官庁は新しい利権の温床なんだろなぁ。。)


そもそもお上に期待なんかしないし頼りたくもないけど、また益々若者の政治離れが進んでじーさんばーさん向けの政治になっていくのかなぁ。


あーあ。


じゃ。


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