女子サッカーの競技環境改善への思索

サッカーの女子ワールドカップ、日本が優勝を果たしたのは一週間前のことですね。早いなー。。
ホントすごい。今更ながら、おめでとうございます!!



しかし、優勝当日のメディア(てかテレビだけか)を見てると、なんかどこも同じように
「感動しました」
「自分も頑張ろうと思いました」
果ては元気なさそーなおじさんが「元気もらったよ」とか、なんかもう辟易しますね。
いや、そう思う人が多いのはわかるんだけど、なんでそればっか映すかなーと。


ちなみに「感動」ってのは「感じて動く」もんですからね。
行動が変わるほど心に何かを感じることってそう安くはないと思うんですがどうでしょう。


ま、いいや。


さてさて。
男女のスポーツでの待遇格差ってメジャーなスポーツであればあるほど顕著ですよね。
こんな記事があります。

 サッカー協会からの報奨金は、W杯で男子は優勝3500万円(女子150万円)、準優勝2500万円(100万円)、3位1500万円(75万円)、4位800万円(50万円)と決められ、8強400万円と16強200万円は男子のみ。勝利ボーナスも、男子は南アW杯で1勝当たり200万円が支給されたが、女子の場合は「勝利ボーナスは10万円しか出ない」(前出の記者)ともっぱら。
 男子には、W杯予選でも勝利ボーナス50万円が出た。南アW杯総額ボーナスが2000万円超が「7人いた」(放送関係者)といわれている。
 なでしこにも男子と同額のボーナスを払ってやるべきではないか――。

フットボール速報 | 【女子サッカー】なでしこジャパン極貧残酷物語 沢でも年俸360万円 W杯優勝でも報奨金150万円(男子は3500万円)


まぁ優勝の報奨金は結果、倍になったそうですが、それでも300万。優勝の可能性がほぼ無い(と言うと翼くんにおこられるか)男子と比べるのもなんですが、それでも少ないとは思いますね。
でも、「もっと多くを払ってやる【べき】ではないか」。
まぁ誰かが必ず言う【べき論】ですけど、では、そのお金はどこから出るのか。
ザックリ言うと、運営母体でサッカー協会に加盟しているクラブ、お金を払って試合を見に来てくれるファン、テレビの放映権料、というところです。
お金を払ってくれるファンがいないのに、テレビを見てくれるサポーターがいないのに、協会にお金が入ってくるはずが無い。
一時のブームで「待遇改善すべき」なんてのは、部外者にしか言えないことですね。



そうブーム。
ブームはいずれ下火になる。
でも、このブームのときにこそ、お金を落としてくれるファンを獲得し、選手がより良い環境で戦う土壌を作るのに重要な期間です。


マイナーなスポーツが脚光を浴び、観戦客が増え、競技人口が増す。
この動きには2通りのパターンがあると考える。

(1)スターの出現

マイナースポーツが全国民的に脚光を浴びるとき、その競技のシンボルとなり、試合会場にファンを集め、子供達の夢(もしくは親の夢)となって競技人口の裾野を広げうるスターの出現が必ずある。

オリンピックではフェンシングの太田雄貴が象徴的だろうか。


ゴルフでは男女で石川遼宮里藍が。



女子野球では片岡安祐美、女子ソフトでは上野由岐子が。



ビーチバレーでは浅尾美和が。



現在のメジャースポーツでは、Jリーグのカズ、野球では王貞治長嶋茂雄と、必ずスターが登場し、注目を集め、スタジアムの観戦料やテレビでの放映権料で稼げる広告塔がいた。





女子バレーではこれといったスター選手を挙げるのが難しいように思うが、柳本晶一監督が、意識的にメディアへの露出を増やしたことで注目度を上げたことが知られている。

テレビが(今尚そうですが)その強大な影響力で多くの国民に対して情報を流し、認知度が上がることでお金が入ってくる仕組みです。
(ちなみにアメリカで野球、バスケット、アメフト、アイスホッケーが4大スポーツとして人気が高いのは、プレーの合間にテレビがCMを流せるから、だそうです。サッカーはハーフタイムしか無いもんね。。)

しかし、テレビの影響度の縮小と娯楽の多様化に伴い、違った形でのファン獲得が必要になってきた。


(2)地域密着型チームの存在

地域に愛されるチームを作ること。
Jリーグや日本のプロバスケットボールリーグ、昨今のプロ野球でも意識的に取り組まれている方針だ。
選手がよりファンに近い所にいて、ファンとコミュニケーションがとれることや、試合前にファン(子供)がフィールドに降りていってイベントに参加するなど、地域の人に親しみをもってもらうこと。
観戦するだけでなく、ファンが参加するというエンターテイメントとしてスポーツを売っていくスタイルですね。


なでしこジャパンのほとんどの選手が、日本国内のリーグでプレーしている。

女子と男子が同じルールの種目において、格闘技やフィールド球技では女子が男子以上にプレーで観客を魅了することは難しいと考えます。(個人的には、テニスとバレーボールは女子の方が面白い。男子はズドーン!で終わっちゃうもの。)
ビーチバレーや女子ゴルフのようにお金持ってるオッサンをスタジアムに呼ぶことも難しい。
サッカー好きな女の子を家族連れでスタジアムに呼べるような、そして家族ぐるみ、地域ぐるみで応援できるような地元密着型のチーム運営をして、女子サッカーの裾野を広げていくこと。
これが今後の女子サッカー界が目指していく方向かなぁ。


こういう意味で、クーポンサイトで女子国内リーグのチケットが売られているのは面白いと思いますね。
アクション早い!(グルーポンの営業、やるなぁ。。)

祝・W杯初優勝「なでしこJAPAN」の勇姿を生観戦≪7/24(日)INAC神戸レオネッサ VS ジェフユナイテッド市原戦≫ -【グルーポン-GROUPON】

試合は明日ですが、まだ買えるみたいなので是非!



と、ブームで湧いてる女子サッカーが、より良好な競技環境を獲得するために、という点を簡単に考えてみました。
(自分とこのサービスをもっと売る方法を考えろー。。)


じゃ。